みずちの前みずちの前闇の女霊脈譚
Yomimono

読み物

濃姫(帰蝶)― 墨藍の打掛に蝶紋
濃姫録

濃姫 ――
マムシの娘

マムシの娘と呼ばれ、魔王の妻となり、最後まで誰の駒にもならなかった女がいた。

お市の方(市)― 銀白の打掛に桜と三日月
お市録

お市 ――
選べなかった女

戦国一の美女とうたわれ、自分では何ひとつ選べなかった。二度の落城を生き、最後の一度だけを自分で選んだお市の生き方。

淀殿(茶々)― 深紅の打掛に牡丹、炎の記憶
淀殿録

淀殿 ――
誇りを捨てられなかった女

二度、いちばん近い者を炎に奪われて、それでも生き延びた。母お市から受け継いだ運命を、最後の炎のなかで自分の意思で引き受けた淀殿の生き方。

江(崇源院)― 藤紫の打掛に星と暦の意匠
江録

江 ――
流されても終わらなかった女

三度嫁ぎ、三度とも相手を自分では選べなかった。敗者の娘として生まれ、姉と敵味方に分かれ、それでも最後に立っていた女がいた。